設備VEの効率化例

換気設備の合理化と免震階の結露対策

工事 工種 細別・キーワード
病院 空気調和設備 外調機・ファン・免震階・結露

機能の定義

換気設備の合理化と免震階の結露対策

改善の概要

地下機械室の換気設備の改善 、免震階の結露対策の実施 、1階 外調機系統を見直した。

当初案

改善案

内容・略図

内容・略図


主要説明

免震階下部に機械室が計画されている。外気より直接給気を導入する計画だったが、免震階の夏季結露対策を踏まえ、換気を合理化する改善案を検討した。

  • (A)地下機械室(6室5系統)は、第1種換気にて生外気を取入れ、5台ずつの給排気ファンで換気していた。
  • (B)1階の放射線診断と採血エリアは、全外気方式の外調機2台ですべて排気していた。
  • (C)免震階は換気が無く、結露の恐れがあった。

主要説明

地下機械室の給気は空調された1階排気を活用した。また、免震階に開放することで夏季結露の対策とし、ダクトおよびファンの見直しを行った。

  • (A)地下機械室の排気は、5系統を3系統に統合した。
  • (B)外調機は、放射線診断と採血エリアを1台に統合し、排気の一部を地下機械室の給気用として、免震階に排気した。
  • (C)免震階をチャンバーとして、空調された空気を通すことで結露対策を行った。

コスト比較

外調機
2台
空調ダクト
1式
ファン
1式
免震継手
1式
換気ダクト
1式
試験調整費
1式
機器搬入据付費
1式

コスト比較

外調機
1台
空調ダクト
1式
ファン
1式
免震継手
1式
換気ダクト
1式
試験調整費
1式
機器搬入据付費
1式
  • VE節約率
    47.1%
  • 労務省力化率
    43%

改善案の効果(コスト以外の定量的・定性的評価)

免震層の結露対策。外調機およびファンの見直しによる施工省力化、メンテナンス性の向上およびランニングコストの低減。


水平展開に向けての留意点・助言

機械室用途、診察エリア用途により運転時間含め、さまざまな制約があるため、統合系統の十分な精査が必要。


原設計(ピット内諸室換気フロー図)

VE提案(ピット内諸室換気フロー図)

外調機の統合

現設計
機器番号 機器名称(系統名) 設置 型式 台数 風量【m3/h】 加湿 コイル
OHU-1-7 ユニット型空調機
(1F 採血・採尿)
屋外 床置
水平型
1 SOA 4,700 気化 PH +CH
OHU-1-8 ユニット型空調機
(1F 放射線診断)
屋外 床置
水平型
1 SOA 11,100 気化 PH +CH
+RH
変更設計
機器番号 機器名称(系統名) 設置 型式 台数 風量【m3/h】 加湿 コイル
OHU-1-5 ユニット型空調機
(1F 採血・採尿・
放射線診断)
屋外 床置
水平型
1 SOA 15,830 気化 PH +CH
+RH