油汚染土壌の原位置洗浄技術

油汚染モデルの一例

概要

原位置洗浄技術は、地盤や地下水へ漏洩された油を掘削を行わずに洗い出す浄化技術です。
無毒性・生分解性の界面活性剤を汚染範囲に設置した井戸から注入し、揚水井戸から回収します。原位置洗浄技術は、欧米において広く用いられています。
油の土壌汚染は、施設敷地内に設置しているタンクから燃料油が漏洩して起こり、放置すれば地下水や敷地外へ拡散が懸念されます。修復方法としては、油汚染土壌の掘削入れ換えもしくは定置型プラントによる洗浄処理、地下水揚水などの技術が主流とされてきました。これらの対策方法は、高コスト・高環境負荷であるという問題がありました。
当社は、浄化期間の長期化、設備費・掘削費などの問題によりこれまで浄化が難しかった高濃度油汚染に対し低コスト化を目指し、原位置洗浄技術によって社会的ニーズに応えます。

特徴

  • 油溜まりを短期間で回収
    地層中の油溜まりや数%の含油土層に独自の界面活性剤などを注入して回収する方法は、従来の地下水揚水法に比べ大幅な期間の短縮が期待できます。
  • 低コストで浄化
    非掘削、コンパクトな装置、浄化期間短縮、浄化効率向上により低コスト浄化を実現します。
  • 低濃度汚染をさらに分解
    化学酸化、バイオレメデイエーションなどの浄化手法との併用により、油や有害な炭化水素濃度を飲用可能レベルまで下げることが可能です。
  • 低環境負荷
    大型機械を使用しないので投入エネルギーが少なく、また界面活性剤などは、無毒性で自然に分解するものを使用します。