在来草本を主体とした草地の創出

半自然草地型緑化手法

植栽地の省管理と生物多様性の保全を両立するための技術

建築外構の植栽

概要

半自然草地型緑化手法は、在来草本を主体とし、景観や生物多様性に配慮した草地を創出する技術です。

植栽地に最適な計画・施工および初期の維持管理計画の策定と実施をサポートすることで、将来的な緑地管理の省力化と生物多様性の保全・復元を可能にします。

特徴

  • 簡易な低コスト管理により、目標とする在来種を中心とした草地を創出します
    草地性植物の生態に関するデータベースをもとに、景観や植生の維持に必要な最小限の除草により、在来種中心の草地を創出します。初期の侵略的外来種などの防除作業後は、原則、年間3~5回の草刈りのみで、永続的に半自然草地を維持できるようになります。
  • 減少する半自然草地を復元・創出することで、草地性動植物の生息が可能になります
    かつて身近にあった原っぱなどの半自然草地が近年急速に失われ、そこに生息していた動植物も減少し、多くが絶滅危惧種に指定されているものが増えています。本手法により持続的に半自然草地を成立させることで、そうした動植物の貴重な生息地として機能することができます。
  • グリーンインフラとしての多様な機能に配慮した半自然草地を創出します
    建物外構、公園、街路、屋上などの緑化では、人や環境に役立つ自然の多様な機能を持たせることが求められています。環境認証を取得するような場合にも有利になります。
    <多様な機能の例>
    ・散歩やリラックス空間
    ・身近な動植物に親しむ環境教育としての空間
    ・災害時の一時的な避難場所
    ・高密度な草本類の根圏の形成による持続的な雨水浸透力
  • ニーズに応じて初期の緑化状態を創出します
    竣工時の植栽地の状態を、コストや景観などに応じて、植栽、張芝、裸地からの自然侵入など多様な方法で対応します。自生種の復元・緑化技術(自生植物から採取した種子からの苗作成技術)を活用することで、自生種による早期の緑化も可能になります。

この技術の施工事例

その他

実績

  • フジタ技術センター 建物外構緑化実証試験