ネイチャーポジティブ支援 【事例2】 技術センターにおける自然共生型の緑地管理手法の検討  

近年、様々な生物調査データから身近な動植物の減少が課題となっています。(参考:報告書 – モニタリングサイト1000

当社は、そうした身近な動植物を持続可能なかたちで保全するため、厚木市にある自社施設「技術センター」の緑地で定期的に生物調査を行い、得られたデータをもとに造園業者などと協力して多様な生物が共存できる緑地管理方法を検証しています。近年では特に草原性の動植物に着目し、ススキやチガヤといった草丈が異なる草が混生する状態をつくって、その動態を観察・記録し、持続可能な管理を進めています。

2024年度には、包括的な動植物調査を実施し、植物300種超、哺乳類8種、鳥類31種、昆虫250種超などが確認されました。これらの調査から、技術センター竣工後、約20年間の外構緑地の生物相変化や里山エリアに建設された建物が長期的に周辺環境へ与える影響も分析しています。

2024年度に確認された生物には、減少が顕著になっている里山に生息する身近な種類や厚木市や近県のレッドデータブック掲載の希少種だけでなく、侵略的外来種も確認されました。今後は、外来種の除去や希少種保全に向けた緑地管理方法を検討し、科学データに基づき、緑地提案等に活用していく予定です。

 

 

社外有識者と連携した定期的な生物モニタリング

 

これまでに確認された主な草地性の生物種

 


  • ナツアカネ

  • タマムシ

  • ショウリョウバッタモドキ

  • ホタルブクロ

  • オオジシバリ

  • タチツボスミレ

  • キジ(メス)

  • ドジョウ
  • タヌキの親子(動画)