近年、事業者にとっても自然環境保全への取り組みが経営上の大きな課題となっています。当社ではそうしたお客様のニーズに対応するため、生物多様性のための30by30アライアンス等に加盟しています。
本アライアンスにおいては、積極的なOECM※1データベースへの登録や、OECM認定を受けたエリアの管理の支援に取り組むことが求められていることから、お客様の緑地において生物多様性を向上させるサポートを実施しております。特に近年は、身近な自然を守ることの重要性が高まっていることから、希少な植物のみならず、ごく普通の在来種の保全も含めた管理計画にする等の配慮を重要視しています。
また、生物調査会社の方とも継続的に連携することで、不確定な要素が多い動植物の動態の正確な把握と、緑地の維持管理計画への反映を行うことで、スムーズな順応的管理※2の実現を目指しています。
主な支援活動
- 緑地における動植物の調査
- 生物多様性に配慮した管理計画の策定(希少種に加え身近な在来種を含めた維持管理)
- 自然共生サイト※3(OECM)等認定支援
【事例】自然共生サイト認定登録支援(AGC株式会社様)
神奈川県横浜市にあるAGC株式会社様の研究開発拠点「AGC横浜テクニカルセンター」において、AGC株式会社様を中心とした敷地内緑地の生物多様性保全の取り組みのサポートを、管理会社様、生物調査会社様の皆さまと共に実施いたしました。同緑地は2023年に自然共生サイトに認定されており、今後も引き続き、多様なステークホルダーの皆さまとともに、生物に配慮した緑地の保全管理を継続する予定です。
チガヤの半自然草地
ショウリョウバッタモドキ
植生調査の様子
(参考リンク1)環境省自然共生サイト紹介ページ;
R5前期【No.24】サイト名:AGC株式会社AGC横浜テクニカルセンター鶴見線沿いエリア
R5Early24_AGC_Corporation_AGC_Yokohama_Technical_Center_Tsurumi_Line_Area.pdf (env.go.jp)
(参考リンク2)AGC株式会社様 「Our Challenge Story」Sep.14 2022
絶滅危惧種のラン類保全活動を通して見るAGCの生物多様性保全の取り組み | AGC
【用語説明】
※1:OECM:Other effective area-based conservation measures 「保護地域以外で生物多様性保全に資する地域」
※2:「順応的管理」:当初の予測がはずれる事態が起こり得ることを、あらかじめ管理システムに組み込み、常にモニタリングを行いながらその結果に合わせて対応を変えるフィードバック管理(順応性)。(参考)環境用語集:「順応的管理」|EICネット
※3:自然共生サイト:「民間の取組等によって生物多様性の保全に貢献するような管理がなされている区域」について、日本独自の制度として「自然共生サイト」の認定を実施。OECMのみならず、保護区域に該当する区域も対象としている。