テールブラシに液性ゴムをムラなく充填することで、シールドマシンに対する高い止水性を実現

FHブラシシール

シールド工法におけるシールドマシンテールブラシの高性能テールシールを開発

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シールドテール部イメージ

概要

通常、シールド工事におけるシールド機内への地下水や裏込材の流入は、シールド後端部に装備されるブラシで防止します。このブラシの止水は、ブラシ本体の構造とブラシ内に充填されるパテグリス(ペースト状のパテ)により行われます。したがってシールド掘進時の止水性を維持するためには、セグメントとブラシが密着して動く追従性と、パテグリスがセグメント外へ流出するのを防止することが重要となります。しかし線形が複雑なシールド工事では、急曲線施工時のテール部隙間の変位によりブラシの形状変形やパテグリスの地山流出が発生し、止水性が低下しやすくなってしまします。
FHブラシシールは、液性ゴムを主剤とした2液反応型弾性シール材をテールブラシに充填する構造です。液状ゴムがブラシと一体化するため、弾性ゴム本来の優れた伸縮性と耐久性を生かすことができ、曲線施工や高水圧の施工条件でも高い追従性と遮水性を発揮します。これにより、シールド掘進時のブラシの止水性能が格段に向上しました。
また、ブラシ内部に固着した裏込材の影響でブラシの可動範囲が低下してしまい、テール通過中のセグメントに拘束力が作用し、ひび割れなど不具合が発生するといった問題も解消することができます。
※セグメントと地山の空隙を充填するため、注入する材料。モルタル、セメント、粘土や可塑状固結タイプなど。

本技術は早川ゴム株式会社との共同開発です。

特徴

  • 高止水性
    0.3MPaの水圧試験で実証し従来の3倍の止水性能を確保します。
  • 曲線施工時で高い追従性
    弾性シール材の伸縮性を活かし、曲線施工での高い追従性を発揮します。
  • 優れた耐久性
    橋のジョイント部にも充填されるシール材を使用しており、数多くの施工実績によりその耐候性・耐久性が実証されています。
  • 施工(充填)が簡単
    充填中は液状ゴム状態でムラなくテールブラシ内に注入し、常温硬化するため能率的に施工ができます