狭い、低い場所でも施工可能な高耐力・高支持力の小口径杭

高耐力マイクロパイル工法

既設基礎の耐震補強を目的とした杭工法

高耐力マイクロパイル概念図

概要

一般にマイクロパイルとは、杭径が300mm以下の場所打ち杭、埋込み杭の総称です。その中でも高耐力マイクロパイルは、従来のマイクロパイルの技術にグラウンドアンカー工法で用いられている削孔技術や注入材の加圧注入技術を取り入れ、補強材として異形棒鋼に加えて、高強度の鋼管を埋め込むことにより、小口径でも高耐力・高支持力を可能にした杭です。

特徴

  • 従来法では施工できない厳しい場所で施工可能です
    下記の特長があります。
    ① 施工機械が小さいため、狭隘かつ低空頭の場所でも施工可能
    ② 小型のボーリングマシンによる削孔なので騒音や振動が少ない
    ③ 杭径が300㎜以下と小さいため、地中障害物や既設構造物に対して影響が小さい
    ④ 杭径が細いことから、掘削土量が少ない
    ⑤ 軟弱地盤から砂礫地盤、岩盤まであらゆる地盤で施工可能
  • 設計面では下記の特長があります
    ① 注入材の加圧注入および補強材として異形棒鋼・高強度鋼管を用いることにより小口径にもかかわらず大きな支持力を確保できます
    ② 斜杭を設計に取りいれることにより大きな水平耐力を確保できます
    ③ 従来の杭に比べて増しフーチングの面積を小さくできます

高耐力マイクロパイル施工手順

国道9号差海橋補強工事 (橋脚基礎の耐震補強)

亀戸給水所配水池基礎耐震補強工事(配水池基礎の耐震補強)

亀戸給水所配水池基礎耐震補強工事(補強イメージ図)

この技術の施工事例

その他

受賞
一般財団法人国土技術研究センター 第7回国土技術開発賞 入賞(2005)