360度カメラでVR空間生成、BIM/CIMと連動した巡視・点検を実現

トンネル坑内自動巡視ドローンシステム

概要

本技術は、センシンロボティクスが開発した飛行制御にLiDAR※1を使用するドローンを採用しており、非GNSS環境かつ暗所のトンネル坑内においても安全で安定した自律飛行が可能です。またドローンに搭載した360度カメラで取得した画像情報を使い、VR空間が生成できる現場モニタリングシステム「OpenSpace」※2と連携させることで建設現場の各施工段階を網羅的に記録し、BIM/CIMと併せて施工管理情報を一元化できます。これにより、関係者間での迅速な情報共有・分析を行うことが可能となり、巡視点検業務の効率化・高度化につながります。

※1 光検知・測距(Light Detection And Ranging):レーザー光の照射と反射時間から物体の距離/方向を計測する技術
※2 OpenSpace(Open Space Labs, Inc)が提供する360度現場モニタリングシステム

特徴

  1. 熟練オペレーターの介在なしで、ドローンの安定した自律飛行と安全機能(障害物検知)を実現。GNSSが受信できない屋内や暗所でもLiDARにより自機位置を認識しながら、経路の指定不要でトンネル坑口から切羽までをドローンが自律飛行可能。これにより、高所を含む坑内の日々の施工状況を短時間で網羅的に記録。
  2. ドローンで撮影した膨大(秒速1mで飛行時、50cmごとに1枚撮影)な360度カメラ画像をOpenSpaceで処理することにより、BIM/CIMモデル、時系列画像データとの連動比較が可能なトンネル坑内のVR映像を、AI技術により10分程度で自動生成し、クラウド上での情報共有が可能。
  3. 遠隔拠点および現場内において従来実施している複数人による複数回の現場巡視点検の自動化、省人化を実現。巡視点検時間:1回1時間/人の削減、データ整理時間:80%削減。
  4. VR空間での巡視やVR空間上でのコメント・データ等の添付による点検・検査や、受発注者間において非接触で高度な情報を迅速に共有することが可能。品質管理や維持管理記録としての活用も見込んでいます。

BIM/CIM連動比較

時系列画像データ比較

注釈付与(コメント、ファイル、優先度)