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FUJITA DaiwaHouse Group

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FRP製セントルでコンクリ施工の品質向上 長距離・大断面トンネルの現場計測で効果を実証

株式会社フジタ
株式会社エムケーエンジニアリング

株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:上田卓司)と株式会社エムケーエンジニアリング(本社:大阪市、社長:源石佳弘、以下 MKエンジ)は宮崎大学の瀬崎満弘准教授(専門:地盤工学)と共同で、コンクリート型枠材として繊維強化プラスチック(FRP)を用いたセントル(トンネル覆工コンクリート用型枠支保工、以下 FRP製セントル)が、覆工コンクリートの品質向上に優れた効果があることを国内で初めて確認しました。
フジタが施工した古江トンネル南新設工事(宮崎県延岡市)で採用した、FRP製セントルと拡幅部の鋼製セントルで温度計測等を行い、現場計測などによって検証したものです。このFRP製セントルは長距離・大断面トンネル向けに、両社共同で改良を行ったもので、施工延長としては国内最長級の1,250m以上を約120回転用して到達し、耐久性も十分備えています。これらが立証されたことで、今後の同種工事への適用を積極的に提案していきます。

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古江トンネル南新設工事に用いたFRP製セントル



山岳トンネルの二次覆工コンクリートは、打設した翌朝(16~18時間後)に脱型する(型枠を取り外す)のが通例で、その時点のコンクリート強度が品質に大きく影響するため、脱型までの初期養生が重要となります。
MKエンジは1999年からFRP製セントルを製作しています。フジタは初期養生重視の観点からその断熱性能に着目し、天引トンネル(京都府、トンネル延長636m、内空断面75m2、2002年竣工)でFRP製セントルを初採用。コンクリートの美観、ひび割れ抑制等の良好な品質を確認し、その後も共同で改良を重ねて複数の現場で適用してきました。
古江トンネル南新設工事では、FRP製と鋼製のセントルについて、コンクリート温度の事前解析と実地での計測を行い、その結果よりコンクリート強度への影響等を評価しました。概要は以下の通りです。

①型枠材の熱伝達率をパラメーターとした3次元FEM解析では、脱型時までのコンクリート温度上昇量はFRP製が鋼製より約3℃大きい。
実地の温度計測では、温度上昇量はFRP製が鋼製より約4℃大きく、①のFEM解析とおおむね一致しており、FRPの保温効果が確認できた。
土木学会の示方書に準じたコンクリート強度の推定式より、脱型時までに温度上昇量が3℃大きくなった場合、強度は15~20%高まる。
③より、FRP製は脱型時の強度が高くなるため剥離性に優れ、コンクリート面の美観(品質)が向上する。
③より、強度を指標として脱型する場合、工程を1~2時間早められる。



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さらにFRP製セントルは、①半透明のためコンクリート充填状況の目視確認が可能②木製型枠と同様の加工が可能で修理が容易――等の利点があり、③転用回数200回(2,000m程度、推定値)の耐久性④コストは鋼製セントルと同等⑤使用後のFRPは100%リサイクル――等、鋼製セントルと比較しても遜色ありません。

【古江トンネル南新設工事概要】
工事名称:東九州道(県境~北川間)古江トンネル南新設工事
工事場所:宮崎県延岡市熊野江地先
発注者:国土交通省 九州地方整備局
施工者:株式会社フジタ
工期:2008年2月5日~2010年11月30日
工事概要:道路トンネル、全長2,417mの内 南側1,347m、
       車道幅員12.0m(全幅員14.0m)、内空断面積94.0㎡



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