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FUJITA DaiwaHouse Group

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日本初! 本格的なフィルダムの堤体改修にヘドロを活用 土取り場や処分場問題も解決へ

 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:上田卓司)を幹事会社とする共同企業体は、土を盛り立てて築造したため池やダムを改修する際に、池底に堆積した底泥土(ヘドロ)などをセメント系固化材で改良して築堤土に用いる「砕・転圧盛土工法※1(特許取得済み)を、本格的なフィルダムに適用したわが国で初めての工事を行っています。
 この工事は築造後50年以上が経過し、機能低下や安全性が問題となっていた、通称大原ダム(滋賀県甲賀市、堤高H=27m)の堤体を改修する「平成21年度第1号大原貯水池地区堤体改修工事」(滋賀県発注)です。作業所は自然環境に優れた鈴鹿国定公園第2種特別地域内にあることから、さまざまな環境保全対策等※2を講じ、1日当り平均580立方メートルの堤体の盛土と、底泥土の除去処分を同時に行い、本年10月の堤体盛土工事の完成を目指して工事を進めています。

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大原ダムの盛土工事近況(5月12日)

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初期固化、解砕工程
左手前より、トレンチャーによる初期固化、初期固化土の解砕と積込み、底泥土・旧堤体掘削土のピットへの搬入、新開発のDAM機による初期固化、奥はスラリープラント


 当工法の最大の特徴は、築堤土を池底や旧堤体から調達するため、土取り場や底泥土の捨て場、一般道での土砂運搬が不要となることです。また底泥土を改良して製造する築堤土は、固化材の増減により強度を自由に設定できるため、堤体をより急な勾配で改修できる利点もあります。土木工事における「リサイクル(再生利用)リユース(再使用)」で、環境負荷が少なく、低コストというメリットがあり今後普及が期待されます。
 土を盛り立てて築造したため池やフィルダムは概して築造年代が古く、耐震補強や漏水防止を目的とした堤体改修、池底の泥の除去などの工事を必要とするものが多くあります。当社らはこれらのため池を対象に、砕・転圧盛土工法を1999年に開発。2007年にはそれまでの実績をベースに、堤高が15mを超えるフィルダムにまで適用範囲を拡大した設計法に発展させました。大原ダムはこの設計法を用いたフィルダム改修工事の第1号物件です。
 当社はこれまでに、ため池や堤高が低いフィルダム10件の実績を重ね、現在、大原ダムを含む2件を施工しています。今後も、築堤土の入手や底泥土の処分が困難な状況にある、フィルダムやため池の堤体の耐震補強に当工法の適用を推進し、防災・減災に貢献していきます。

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大原ダムでの砕・転圧盛土工法の概念図

【大原ダム改修工事の概要】
工事名称:平成21年度第1号 大原貯水池地区堤体改修工事
発 注 者:滋賀県
工事場所:滋賀県甲賀市甲賀町神
設 計 者:内外エンジニアリング株式会社
施 工 者:フジタ・三東建設工事共同企業体
工事期間:2009年7月17日~2012年3月15日
工事概要:
  ・堤体改修工事を「砕・転圧盛土工法」にて施工。
  ・ダム諸元 堤高H=27m,堤長L=209m,堤体積V=240,000m3,貯水量V=2,120,000m3
  ・工事数量 砕・転圧盛土工V=64,000m3,覆土V=11,000m3,法面保護工V=7,200m2 
ダム概要:1943年着手、1955年完成。下流域水田農地605haに清水を安定的に供給する、滋賀県内でも有数の農業用貯水池。

※1 砕・転圧盛土工法:参考資料参照
※2 さまざまな環境保全対策等:参考資料参照


参考資料



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