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既製コンクリート杭の杭頭半剛接合工法 「SRパイルアンカー工法」をSC杭にも適用拡大--- 基礎工事費を最大10%削減 ---

 SRパイルアンカー工法研究会※1)は、既製コンクリート杭の杭頭半剛接合工法である「SRパイルアンカー工法」を、PHC杭やPRC杭※2)に加えてSC杭※3)にも適用できるように改良し、このたび、財団法人日本建築センターの一般評定(変更)(BCJ評定-FD0229-03)を取得しました。
 従来工法(杭頭剛接合工法)と比べて杭頭曲げモーメントを2~3割程度低減することができるため、杭種の変更や杭径のサイズダウン、基礎梁の鉄筋量削減等が可能となり、基礎工事費を最大で10%程度削減できます。また、杭頭接合部の現場溶接が要らなくなるので、これに起因する工程遅延や施工の不具合の心配も無くなりました。

 従来工法(杭頭剛接合工法)が杭頭部と建物基礎を定着筋により完全結合するのに対し、杭頭半剛接合工法は、杭頭部と建物基礎の結合の度合い(固定度)を緩めて杭頭の曲げモーメントを低減し、杭および建物基礎や基礎梁をスリム化しコストダウンを図るものです図1)。
 SRパイルアンカー工法は杭頭半剛接合工法のひとつで、既製コンクリート杭の杭頭と建物基礎を半固定とするのにコンクリートに付着しない定着筋(丸鋼)※4)図2)を用います。地震時には、この定着筋が全長に亘って延びることで杭頭部が建物基礎に対して回転し、固定度が緩んで杭頭半剛接合を実現します。また、定着筋は現場溶接ではなく、杭頭部に設けたねじ穴にねじ込んで取り付けるため、特殊技能を必要とせず、また天候にも左右されないので、施工性に優れた工法といえます写真1)。

 本工法は、2005年にPHC杭およびPRC杭を対象とする杭頭半剛接合工法として一般評定を取得した後、2008年末までに全国で17件の実績をあげました。その間、定着筋と杭頭部の溶接に手間のかかるSC杭にも適用したいとの要望が強かったことから、新たにSC杭を対象にした構造実験写真2)を実施し、変更申請を行ったものです。
 SC杭はPHC杭やPRC杭と異なり、杭体内にプレストレス用のPC鋼棒が入っていないので、定着筋と杭体の応力の伝達を図るために、杭頭部内に異形鉄筋(杭中アンカー筋)を埋め込みました図3)。
 また、本工法では、定着筋を杭頭部に取り付ける方法にねじ込み方式だけでなく、スタッド溶接方式も採用していましたが、今回の変更評定では、定着筋を杭頭部にスタッド溶接した後、定着板をねじ止め方式で取り付けることもできるようにしました図4)。 選択肢を増やすことは、本工法の普及に資すると考えています。

 本工法をSC杭に適用させると、 杭頭曲げモーメントの低減効果だけでなく、定着筋の取り付け作業が大幅に省力化できるという効果からも基礎工事費を削減でき、工期短縮も図れます。
 今後、当研究会は本工法を基礎工事のコスト低減が図れる工法として積極的に採用・提案し、適用件数年間100物件を目標に広く普及に努めていきます。


※1) SRパイルアンカー工法研究会の構成会社
岡部株式会社(本社:東京都墨田区、社長:松本憲昭)
ジャパンパイル株式会社(本社:東京都中央区、社長:黒瀬晃)
株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:上田卓司)
安藤建設株式会社(本社:東京都港区、社長:山田恒太郎)
ハザマ(本社:東京都港区、社長:小野俊雄)
※2) PHC杭:高強度プレストレストコンクリート杭
PRC杭:プレストレスト鉄筋コンクリート杭
どちらも圧縮強度が105N/mm2などの高強度コンクリートを使用し、プレストレスを導入して曲げ耐力を高めた杭です。PRC杭はPHC杭を異形鉄筋とせん断補強筋で補強した杭で、より高い曲げ耐力を有しています。
※3) SC杭:外殻鋼管付きコンクリート杭
高強度コンクリートと鋼管からなり、PRC杭よりもさらに高い曲げ耐力を有する杭です。
※4) 定着筋(丸鋼)
定着筋の伸びを妨げないように、定着筋となる丸鋼に防錆剤を塗布してコンクリートとの付着がほとんどないようにしたアンボンドアンカーです。

fig1.jpg
図1 杭頭半剛接合工法の概要

fig2.jpg
図2 SRパイルアンカー工法の概要

fig3a.jpg fig3b.jpg
写真1 SRパイルアンカーの施工状況

fig4b.jpg
写真2 杭頭接合部の実験状況

fig5.jpg
図3 杭頭接合部の詳細

fig6a.gif fig6b.gif fig6c.gif
定着板:ねじ止め式
端板 :ねじ込み式
定着板:スタッド溶接
端板 :スタッド溶接
(今回追加)
定着板:ねじ止め式
端板 :スタッド溶接

【お問い合わせ先】
株式会社フジタ :広報部/今川・大山 TEL 03-3402-1911
岡部株式会社 :技術開発部/大垣・内海 TEL 03-3624-6201
ジャパンパイル株式会社 :技術開発部/石川 TEL 03-5843-4196
安藤建設株式会社 :技術研究所/根本 TEL 049-267-3524
ハザマ :広報・IR室/武藤 TEL 03-3588-5711



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