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FUJITA DaiwaHouse Group

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無人化施工向けの新工法2種を実用化土砂型枠成形の課題をソフト、ハードの両面から解決

 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:上田卓司)は、無人化施工で効率化が要求されている土砂型枠成形のため2種の新工法を開発、雲仙普賢岳の災害復旧工事で実用化しました。階段状に構造物を設けて降雨による河床の侵食を防止し、土石流の速度緩和を図る床固工(とこがためこう)は、警戒区域内での無人化施工においては現場にある土砂を使って型枠を造りますが、作業者が立ち入れないため計測や施工に時間がかかっていました。この課題に対して、ソフト面からは画像処理技術による施工位置の自動表示システム(ガイド線表示システム)を開発、またハード面からは土砂型枠成形用の金属板を所定の位置や角度で設置する工法(フォーミング・ブレード工法、特許出願中)を開発したもので、いずれも施工能力が17~18%向上することが確認されました。当社では施工状況に合わせて、これらの工法を組み合わせることで施工効率の高い無人化復旧工事を提案していきます。

従来工法の課題
 コンクリートを打設するには木製や鋼製の型枠を用いるのが一般的ですが、災害復旧現場での「床固工工事」では土砂で型枠を造り、固練りコンクリートを打設、転圧するRCC工法※が採用されます。無人化施工のため画像表示を元に遠隔操縦によって作業を進めますが、施工位置を決めるための遠隔測量による約1.5m間隔でのマーキングや、カメラ操作ごとにモニター上のマーキング位置にライトペンで再描画することなどに時間を要する難点がありました。

大学発ベンチャーと共同開発
 この問題を解決するため、当社は大学発ベンチャーである有限会社フウズラボ様(本社:東京都千代田区、社長:牧内節男氏)と共同で、画像処理によりモニター上のマーキング間に自動的にガイド線を引くとともに、カメラの動きにガイド線が追尾するソフトを開発しました。これにより、マーキングの点数は1/3に削減でき、モニター上での煩雑な再描画作業も不要となって、作業時間の17%短縮を可能としました。フウズラボは東京工業大学発ベンチャー第7号として東工大修学の各国研究者が活躍している企業で、大学の有する最先端の画像処理技術を建設現場に適用することで、従来にない視点から工事の効率化を図ることが実現しました。

無人測量を不要にする、ハード的アプローチ
 フォーミング・ブレード工法は油圧ショベルに取り付けた土砂型枠成形用ブレード(幅8m)を、GPSと傾斜計で測定して所定の位置と鉛直角度に設置し、それをガイドに他の油圧ショベルで土砂を盛り立てて型枠を造るものです。マーキングが不要となり、18%の効率化と精度向上を実現しました。

 「赤松谷川10号床固工工事」では、上流側はガイド線表示システム、下流側はフォーミング・ブレード工法を採用し、前述の施工能力の向上を確認しました。今後は施工現場の特性に合わせて2工法のどちらかの選択または組み合せによる、最適な情報化施工技術として、総合評価落札方式等の提案にも活用していきます。

【赤松谷川10号床固工工事の概要】

発 注 者

国土交通省九州地方整備局 雲仙復興事務所

施 工 者

株式会社フジタ

工事場所

長崎県南島原市深江町上大野木場地先

工  期

2007年6月15日~2008年12月26日

主要な工事数量:RCCコンクリート38,378m3、砂防土工197,500m3、除石工212,100m3、
        土砂型枠87,500m3、転流工13,699m3、無人化設備工一式

 
 

RCC工法:Roller Compacted Concrete の略。固く練ったコンクリートをダンプトラックで運搬、ブルドーザで敷き均し、振動ローラで転圧して固める工法



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