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FUJITA DaiwaHouse Group

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幹線国道トンネルを交通確保のまま拡幅 ~国内最長の工事を安全確保の技術提案で完成~

 国土交通省東北地方整備局様(所在:仙台市、局長:岡田光彦氏)が発注した、長さ300メートルを越えるトンネルの交通を確保したまま拡幅するという、全国でも例のない工事が完成し、6月26日に全面開通となりました。
 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:上田卓司)が高度技術提案型総合評価方式の入札で受注した「一般国道7号鯵ヶ崎トンネル拡幅工事」(山形県鶴岡市)で、1日に1万1千台の交通量がある幹線国道のトンネルを、工事中でも車両が通行できるプロテクター※1を設けて施工していたものです。その工事には、利用者の安全確保や負担軽減を優先するフジタの技術提案が生かされ、施工区間での交通事故ゼロを達成して完成しました。


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プロテクター設置状況

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完成したトンネル坑内(通り初めの様子)


 鯵ヶ崎トンネルは通学路にも指定されている、地域の生活にも重要な道路ですが、歩道の幅員が1.2mと狭く危険な状態でした。本工事は、これを2.5mに広げて歩行者や自転車が安全にトンネルを利用できるようにするとともに、国際規格のコンテナ車も通行可能とすることを主な目的としています。
 一方、長期にわたるトンネルの全面遮断は地域の生活や全国的な物流等にも影響が大きく、また周辺の地理的状況よりトンネルの新設が困難で迂回路も確保できません。そこでトンネル内部にトンネル状のプロテクターを設置し、車両を片側交互通行させながら既設トンネル(幅員8.5m)を解体し、周辺地山を掘削して幅員10.8mのトンネルに拡幅する施工方式が計画されました。

 拡幅する方向は始点側と終点側で逆になっており、当初の標準設計ではプロテクターに折れ曲がり個所(クランク)が設けられていました。プロテクター内での交通事故を懸念した当社は①プロテクターの構造変更②クランクの廃止③全面通行止め時間を126時間から63時間に半減④片側交互通行日数を約1割削減――等の、利用者の安全確保、負担軽減を図る技術提案で入札を行いました。具体的には、プロテクターを上部隅切り型の六角形とすることにより拡幅後のトンネル中央となる位置に設置し、クランクをなくすとともに工事途中のプロテクター移動を不要として全面通行止め時間を半減しました。

 実際の施工では、一般車両等に対して各種安全対策を施したことも相まって、施工区間での交通事故ゼロを達成しました。一方、狭隘な作業空間での既設トンネルの予想以上に硬いコンクリートや地山の掘削方法等が課題となり、油圧式破砕や静的破砕剤等を試験した結果、フジタではトンネル工事で初めて使用する電撃破砕薬※2が最適と判断、これを採用して施工の効率化を図りました。

 当社はこの工事から得られたさまざまなノウハウやデータを、今後の技術提案や施工に活用していきます。


※1 プロテクター:鋼製の車両防護設備。1基は幅4m×高さ4.25m×長さ6m、重量 約21トン。総数64基使用。
※2 電撃破砕薬:カミナリの原理と化学反応を用いた粉砕方法で、高分子材料等に高電圧の電流を発生させ、燃焼するときに急激に分子状態になることにより、瞬時に大きな破壊力でコンクリート・岩盤等を粉砕する。粉砕能力は火薬と静的破砕剤との中間に位置し、火薬類取締法の規制は受けない。


【一般国道7号鯵ヶ崎トンネル拡幅工事の概要】
工事場所:山形県鶴岡市小波渡地内
発 注 者:国土交通省東北地方整備局
施 工 者:株式会社フジタ
工  期:2008年3月15日~2009年6月30日
概  要:道路トンネル拡幅工事 L=316m


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トンネル断面(上半掘削工事概要)


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トンネル上半掘削状況



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