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砕・転圧盛土工法をダム改修工事に国内初適用
西大谷ダム堤体の傾斜遮水ゾーン築造にダム底泥土を活用

   株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:原田敬三)は、静岡県発注の「平成15年度防災ダム西大谷池地区合併1工事」において、砕・転圧盛土工法を適用した日本初のダム改修工事を行っています。
 砕・転圧盛土工法は、農林水産省官民連携新技術研究開発事業で当社が独立行政法人農業工学研究所(茨城県つくば市、理事長:佐藤 寛)、太平洋セメント株式会社(本社:東京都中央区、社長:鮫島章男)と共同開発したものです。(特許第3241339)

 ため池やフィルダムは概して築造年代が古く、堤体の断面不足や漏水等により、今後整備・改修を要するものが、全国に2万個所あります※。また貯水池内に堆積した砂やヘドロなど軟弱な底泥土は、貯水容量の低下や水質悪化の原因となり、除去処分が必要となっています。従来工法では、築堤土は購入、底泥土は廃棄処分していますが、遮水性と強度に優れた築堤土の入手や処分場の確保が、池周辺では難しい場合が増えています。
 砕・転圧盛土工法は、貯水池内に堆積していた底泥土に固化材を添加・混合して初期固化させた後、規定の最大粒径で解砕し、通常の築堤土と同様に撒き出し・敷均してから転圧、盛土するものです。解砕を含む工程を経ることにより、傾斜遮水ゾーンへの使用など、目的に応じた強度や遮水性を有する築堤土を製造できると同時に、転圧後の再固化状態での強度と変形性が通常土に近い性状となるため、堤体のような重要構造物にも適用可能です。

 

《砕・転圧盛土工法による改修工事のメリット》

 ①

所要の強度と遮水性を有する築堤土を人工的に製造するので、築堤土が入手困難な場合でも現地調達が可能です。

貯水池内の底泥土を築堤土の原料とするため、底泥土の除去処分が同時に達成できます。

築堤土の土取り場、底泥土の土捨て場が不要になります。また土砂の搬出・搬入がなく、自然環境や交通などへの負荷を大幅に低減できます。

堤体補強、漏水防止、貯水容量確保を目的とした改修事業を経済的かつ効率的に行えます。

 

 砕・転圧盛土工法は、技術開発が完了した2000年以降、6件のため池改修工事に適用してきました。このたび、築造後40年以上を経過した西大谷ダム改修工事にあたって、堤体補強に必要な強度と遮水性を満足する築堤土の確保や、貯水池内の底泥土を除去処分するための処分場の確保などの課題を解決する目的で、本工法が国内で初めてダムの改修工事に採用されました。現在、1日当り平均250m3の堤体の盛土と、底泥土の除去処分を同時に行い、来年夏の完成を目指しています。

 砕・転圧盛土工法による堤体の改修工法は、コスト縮減や環境保全に貢献する新しいため池改修法で、平成15年度地盤工学会技術開発賞を受賞するなど、新技術として注目されています。
 今後はため池に留まらず、フィルダム等の改修をも対象に、本工法を国や自治体各機関へ積極的に提案していく予定です。

※ 出典:農林水産省農村振興局ホームページ「農業農村整備」より

 

【「平成15年度防災ダム西大谷池地区合併1工事」概要】
 発 注 者:静岡県
 工事場所:静岡県小笠郡大須賀町西大谷池地内
 施 工 者:株式会社フジタ
 工事期間:平成15年9月19日~平成17年8月31日
 工事概要:・堤体改修工 1カ所(堤高H=14.2m,堤長L=188.0m)
      ・堤体盛土工 V=31,473m3(うち砕・転圧盛土工が18,000m3
      ・法面保護工 A=6,527m2
      ・付帯工および仮設工 1式
 ダム概要:・中央コア型フィルダム(洪水調節用)
      ・1959年 築造

砕・転圧盛土工法の概要

 

砕・転圧盛土工法による西大谷ダム堤体の改修工事
(傾斜遮水ゾーンの築堤状況)

 

この件に関するお問い合わせ
株式会社 フジタ
広報部
Tel.03-3402-1911
Fax.03-3796-2346
e-mail.info@fujita.co.jp

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