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制振装置で建物の揺れを低減~宮城県北部地震で制振効果を確認~

   7月26日に発生した宮城県北部を震源とする地震において、当社JV施工の「仙台AER(アエル)」(宮城県仙台市)の最上階に設置した制振装置(当社と三菱重工業株式会社の共同開発)が正常に機能し、建物の揺れの最大値を約70%に、揺れの継続時間を約50%に低減したことを確認しました。

  本建物は、地上33階建て、高さ145.5mの超高層オフィスビルで、1998年3月に完成しました。制振装置は、チューンドマスダンパ※1といわれるもので、日常の風から台風など、広い範囲の風による建物の揺れに対して、オフィスとしての快適な居住性を確保することを主目的として設置されました。その制振効果は、常時行っている地震・風観測のデータにより確認されています。

  一連の地震の本震である、7月26日7時13分頃に発生した地震(震源:宮城県北部、マグニチュード6.2)では、仙台市で震度4、本建物地震計でも震度4を記録しました。この時の33階での揺れに関する測定値と、制振装置が設置されていなかったと仮定した場合の計算値は以下のとおりです。(図参照)

 

  揺れの最大加速度値 体に感じる程度の
揺れの継続時間
測定値(制振装置あり) 53.3ガル※2 90
計算値(制振装置なし) 74.0ガル 180
制振効果
(制振装置あり/なし)
72 50

 高層ビルは一般的に、地震後の揺れがなかなか収まらず、船酔い現象などを生じる場合もあります。本建物では、揺れの大きさを低減するとともに、その継続時間を大幅に短縮しており、地震後に安心感を与え、居住性を大幅に改善するという面で、地震時の制振装置の有効性が確認できました。
  なお、地震による建物の被害はなく、制振装置の異常も認められませんでした。

  当社は、今後もより安全で安心、さらに快適な建物を提供していくために、これらのデータを活用して技術開発を推進し、それぞれの建物に応じて制振や免震などの最適な構法を提案していきます。

 

※1: チューンドマスダンパ:おもり(マス)が建物の揺れと同じ周期に同調(チューン)して動くことにより建物の振動エネルギーを吸収して揺れを低減させる装置
※2: ガル:加速度の単位で“gal”、 “cm/s2”などと表記することもある。
地球の重力加速度
1Gは980ガル。


制振装置の有無による建物の揺れの違い(33階建物短辺方向加速度)

マスダンパ
【制振装置(チューンドマスダンパ)の概要】
 制振方向:水平2方向(全方向)
 マス重量:100トン/基
 装置重量:120トン/基
 マスの支持方式:多段積層ゴム
 外形寸法:6.7m×7.2m×3.35m(H)
 設置台数:2基
 設置場所:33階
【「仙台AER」の概要】
 所在地:宮城県仙台市青葉区
 建築面積: 5,120m2
 延床面積:73,131m2
 建物高さ:145.5m
 階 数:地上33階(塔屋2階含む)
     地下3階
 構 造:鉄骨造
 用 途:複合施設
 竣 工:1998年3月
 
この件に関するお問い合わせ
株式会社 フジタ
広報部
Tel.03-3402-1911
Fax.03-3796-2346
e-mail.info@fujita.co.jp

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