
フジタホーム > インフォメーション > ニュース > 施設サイクロトロン遮蔽体に放射能を蓄積させない画期的技術低放射化コンクリート工法を実用化
発行日:2003年9月29日
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株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:原田敬三)は、十数年来、放射線遮蔽体の中に放射能が蓄積しない低放射化コンクリートを開発・改良してきましたが、このたびPET※1施設に付帯した医療用小型サイクロトロン装置※2の放射線遮蔽体に、低放射化コンクリートをPCa(プレキャスト)化して適用できるように工法開発を行い、建設中のPET施設で実用化しました。 先端医療分野の目覚しい発展を背景に、がんの早期発見など予防医学の見地からPET検査を実施する検診施設の需要が急速に高まっています。PET検査用診断薬※3の製造に不可欠なサイクロトロン装置の周りには、装置の規格仕様に応じた重厚なコンクリート遮蔽体(厚さ0.4~2.0m程度)を設置し、RI施設※4として厳格な管理が行われています。 しかしながら、サイクロトロン装置が非自己遮蔽型でかつ長期間運転の場合、遮蔽コンクリート内部に(クリアランスレベル)以上の放射能が蓄積するという問題が内在していました。このようなコンクリートの処分には、広大な放射性廃棄物埋設処分地の確保が必要となり、莫大な費用負担が見込まれます。 当社はコンクリートの残留放射能の問題にいち早く着目し、1993年にはそれらの問題点を克服する下記の特長を持つ低放射化コンクリートを開発し、実績を重ねてきました。放射能が蓄積しないコンクリートおよび今回実用化したPCa化による簡便な施工方法は、上記の問題の解決に大きく寄与するものと考えています。
本工法では、遮蔽体全体の放射能蓄積量を閾値以下にするという低放射化設計の思想に基づき、装置の出力など機器特性に応じた低放射化コンクリートPCa版の性能を設定し、材質および形状を設計します。これを遮蔽体の室内側に型枠兼用の埋設型PCa版として設置します。PCa版は厳選した材料を使用しますので、異物等が混入しないように厳格な品質管理のもとに特定の工場で製造し、現場へ搬入し組立てます。あわせて、補強筋、インサート、塗料、シール材等も厳選します。
今回、日本を代表する放射性医薬品製造販売会社である日本メジフィジックス株式会社のPET用製剤施設の建設工事に採用され、現在建設中の4ヵ所を含む全国8ヵ所で導入されます。 今後も需要増大が見込まれるPET検診施設やPET用製剤施設をはじめとする先端医療関連施設にこの技術を積極的に提案し、当社の重点施策である医療福祉分野の受注拡大を図ってまいります。 |
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| ※1 | PET:がん検診等に用いる陽電子放射画像診断装置(Positron Emission Tomography)の略。 |
| ※2 | 医療用小型サイクロトロン装置:PET、SPECT用の放射性医薬品を製造する小型の陽子加速器。このうち遮蔽コンクリートの残留放射能が問題となるのは、非自己遮蔽型のサイクロトロン装置。 |
| ※3 | PET検査用診断薬:18F-フルオロデオキシグルコース (FDG;18F-fluorodeoxyglucose)など。 |
| ※4 | RI施設:放射性同位体(Radioisotope)施設の略。 |
写真:PCa版組立状況
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| 図 低放射化コンクリートPCa工法の施工手順 |
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