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高強度鉄筋コンクリート柱の耐火性能向上技術『FIRECC工法』の建築技術性能証明を取得

FIRECC工法開発委員会

   高強度コンクリート構造の耐火設計法の開発委員会(FIRECC工法開発委員会)※1(委員長:齋藤光 千葉大学名誉教授)は、高強度コンクリート柱の爆裂を防止して建築基準法で要求される3時間の耐火性能(非損傷性)※2を確実に保証するとともに、部材の温度上昇を抑制して再使用時の補修・補強の程度を極力軽減できる「FIRECC工法」を開発し、財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得しました(性能証明第02-17号)。

  設計基準強度100N/mm級の高強度コンクリートを用いた構造部材は、「爆裂現象による断面欠損」、「高温時の力学的性質の低下が大きい」などの理由から、建築基準法で要求される耐火性能を満足できない可能性が指摘されています。爆裂現象については不明瞭な点が多く、耐火性能の低下にどの程度影響しているかまでは解明されていません。しかし爆裂を防止すれば「断面欠損の発生」、「部材内部の過度の温度上昇」がなくなることから、建築基準法での要求性能を確保することができます。現状の対策としては、柱のまわりに鋼板を巻いたり、コンクリートにポリプロピレン短繊維などを混入しています。
  また、設計基準強度が100N/mm級のコンクリートは、ひとたび200℃以上の高温状態を経験すると力学的性質が低下し、その強度はほとんど回復しないといわれています。このことは、3時間の耐火性能とは直接関係しませんが、火災後の補修は広範囲かつ大規模になると考えられます。しかし、その温度上昇を200℃以下に抑制できれば、コンクリートの強度は10%程度の減少ですむことがわかっており、部分的な補修で再使用が可能となります。

  本工法の性能証明内容は、設計基準強度が60N/mmを超え100N/mm以下の高強度コンクリートを用いた鉄筋コンクリート柱に、1) 繊維混入けい酸カルシウム板、2) セラミック系硬質耐火被覆、3) モルタル、4) セルローズ繊維混入モルタル の、従来から用いられていた4種類いずれかの材料で仕上を施す※3ことにより、以下の性能を確保できるというものです。

 

 

爆裂防止性能:火災時の爆裂を180分間防止

躯体温度抑制性能:加熱開始から90分間、コンクリート表面から50mmの位置(鉄筋表面位置)でのコンクリート温度を200℃以下に抑制

 

 

   性能証明を取得したことで、耐火性の検討に必要としていた設計期間およびコスト(一般的には、耐火試験が必要)の削減につながります。また、一般的に用いられていた仕上げ材料で、爆裂防止性能、躯体温度抑制性能が得られることが確認できたため、従来とほぼ変わらないコストで、建築基準法の3時間耐火性能を確実に保証し、火災後の補修・補強を軽減するといった価値を付加することができます。

 今後は、参加企業それぞれが、高強度鉄筋コンクリートを用いる超高層RC建物などへの適用に向けて積極的に提案してまいります。また、使用材料の追加、各材料の厚さによる耐火性能の区別と適用範囲の拡大などを、引き続き検討してまいります。

 

※1

高強度コンクリート構造の耐火設計法の開発委員会(FIRECC工法開発委員会)

委員長:齋藤 光(千葉大学名誉教授)
主査:上杉英樹(千葉大学 大学院自然科学研究科 教授)
委員:吉田 正友(財団法人 日本建築総合試験所)
参加企業(五十音順):
 株式会社熊谷組   佐藤工業株式会社
 戸田建設株式会社  西松建設株式会社
 株式会社間組    株式会社フジタ
 前田建設工業株式会社
事務局:日本建築総合試験所

FIRECC工法(フィレック工法):Fire-resistant Reinforced Concrete Column 工法の略称

※2

耐火性能:通常の火災が終了するまでの間当該火災による建築物の倒壊及び延焼を防止するために当該建築物の部分に必要とされる性能(建築基準法 第2条第七号)

 

非損傷性:通常の火災による火熱が加えられた場合に、構造上支障のある変形、融解、破壊その他の損傷を生じないこと(建築基準法施行令 第107条)

※3

「爆裂防止性能」「躯体温度抑制性能」を保証する仕上げの仕様

使用材料 材料の厚さt
繊維混入けい酸カルシウム板 t ≧ 25mm
セラミック系硬質耐火被覆 t ≧ 20mm
モルタル t ≧ 25mm
セルローズ繊維混入モルタル t ≧ 20mm

 

 

 

 

 180分間 加熱終了後の状況

この件に関するお問い合わせ
株式会社 フジタ
広報部
Tel.03-3402-1911
Fax.03-3796-2346
e-mail.info@fujita.co.jp

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