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「CUW工法重ね壁法・合成壁法」の建築技術性能証明の取得
新しい知見による仮設山留め壁を地下外壁に本体利用

CUW工法共同開発研究会

   CUW工法共同開発研究会は、「山留め壁の応力材と後打ち鉄筋コンクリート造壁を構造的に一体化させた壁体工法(CUW工法)」に関して、「CUW工法設計施工指針に基づいて設計・施工される合成構造壁が、土圧および水圧などの側圧による長期荷重に対して、壁体として要求される構造性能を十分有していると判断される」として(財)日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得しました(性能証明第02-13号)。

 <CUW工法共同開発研究会の構成>
 CUW工法共同開発研究会は、
    安藤建設株式会社
    佐藤工業株式会社
    住友建設株式会社
    西松建設株式会社
    株式会社間組
    株式会社フジタ
    三井建設株式会社
の7社で構成する共同開発研究会です。

 在来工法は、仮設の山留め壁とは別に本体の地下壁を構築し、山留め壁芯材(H形鋼、I形鋼)は掘削時の仮設材としてのみ利用され、躯体完成後は埋設・残置され回収されることはほとんどありません。近年、資源の有効利用等の観点からこの山留め芯材の本体利用の試みが行われています。しかし、その方法は山留め壁芯材(応力材)と掘削後に構築する後打ちRC壁とが離間しないで、両者が一体となって外力に抵抗する設計方法(合成壁法)であるため、両者の接合には多数のスタッドコネクタを必要とし、施工性や工期に多くの課題がありました。また、水圧や土圧の一部が長期的にはRC地下外壁に直接作用する場合が考えられます。その場合は、両者を一体化するスタッドコネクタには、せん断力(境界面をずれさせようとする力)と引張力(境界面を引き剥がそうとする力)とが同時に作用しますが、これらに関する構造性能についての知見はなく、設計上考慮されていませんでした。そこで、CUW工法共同開発研究会では、構造実験として山留め応力材とRC地下外壁とをスタッドコネクタにより接合した合成壁に対し、RC地下外壁に直接外力を加えてスタッドコネクタにせん断力と引張力を同時に作用させる実験を行い、この場合には合成壁部材としての耐力を有していないという問題点を明らかにしました。
 このような問題点を踏まえた上で、山留め壁応力材とRC地下外壁が独立して外力に抵抗するように少数のスタッドコネクタを配置した「重ね壁法」、両者が一体となって外力に抵抗するように多数のスタッドコネクタを配置した「合成壁法」の2種類の設計法を開発しました。また、13~27年を経過した山留め壁(ソイルセメント壁と親杭横矢板壁)を掘り出し、山留め壁応力材の耐久性を検証し、本設構造物として十分な信頼性を有することを確認しました。これらの技術資料および設計施工指針を作成・整備した結果、(財)日本建築総合試験所の性能証明取得となりました(性能証明第02-13号)。
 CUW工法は、「合成壁法」と「重ね壁法」の2種類の合理的・効果的な設計方法を確立することで、山留め壁の種類や土圧・水圧の荷重状況に適切に対処でき、より安全で合理的かつ環境に配慮した地下外壁の構築が可能となりました。また、在来工法に比べ、壁厚を30~40%減らすことが可能になり、地下空間の有効面積を拡大できるとともに、施工コストを10~20%低減できる画期的な工法です。

<CUW工法の特徴>
 本工法の特徴は以下の通りです。

新しい知見に基づく設計法の考え方による地下壁体の構築
地下工事を施工する際、山留め壁工事の後で、本体構造である鉄筋コンクリート造地下外壁を施工した場合に、土圧および水圧等の側圧による荷重が長期的にはRC外壁に直接作用する場合が考えられます。土圧や水圧等の荷重状態により、山留め壁応力材(芯材:H形鋼材、I形鋼等)と後打ち鉄筋コンクリート壁とが離間する場合と離間しない場合とが発生します。今までの設計法では、このような状況に対する知見はありませんでした。CUW工法では、このような状況を想定した実験(鉄筋コンクリートに直接外力を作用させる実験)を行い、山留め壁芯材(応力材)を本体利用した場合の構造性能に関する問題点を明らかにしました。上記の状況を想定した構造解析でも、従来通りの設計方法では、地下外壁が構造上、安全性が確保されないケースがありうることなども明らかになりました。この新しい知見に基づく構造形式と設計法により、仮設山留め壁応力材であるH形鋼等と鉄筋コンクリート壁や擁壁をスタッドコネクタで合理的に接合し、地下壁体(外壁)を構造的に一体化しています。

高い安全性と耐久性
本工法の性能に関しては、新しい知見に合致する実大規模の試験体を用いた構造実験により高い安全性が実証されています。また、13~27年を経過した山留め壁(ソイルセメント壁、親杭横矢板壁)を掘り起こし、山留め壁応力材(H形鋼)の耐久性を検証、本設構造物として十分な信頼性を持つことを確認しています。

地盤条件や施工条件に合った壁体構造を選択可能
建物の構造や立地条件、土圧や水圧の条件などによって、既往の類似工法とは異なり、CUW壁体の設計法・施工法には「重ね壁法」と「合成壁法」の2種類を準備しています。地下壁体の構造は、この2種類から、いずれかを合理的に選択し最適な地下壁体を構築します。

独立擁壁への適用も可能
類似工法では適用外となっている独立擁壁へも、2種類の設計法のいずれかを選択することで適用が可能です。

親杭横矢板壁工法にも適用
適用する山留め壁の種類としては、ソイルセメント壁(工法)の他に親杭横矢板壁(工法)も対象としています。

コンクリートの設計基準強度18~60 N/mm2に適用可能
設計基準強度18~60 N/mm2の広範囲のコンクリート強度に適用可能です。

共同開発会社設計以外の設計物件にも本工法の適用可能
本研究会構成会社の設計施工する物件に加え、例えば、設計事務所の設計物件については、構成会社が設計技術指導を行うプロセスを経て、構成会社が適切な施工を実施します。

<地下施設の需要増加と今後の展開>
 近年、地下施設の需要増加が進む背景には以下が挙げられます。
  ・ 都心回帰現象により大都市の空間利用が限界
  ・ 都市再生の政府方針等に影響、自由度の高い都市計画が進む
 今後は、都市再生特別措置法案等により、都市再生事業が進展、それに伴いトンネルやビル地下室等の各種地下施設の需要は増加することが予測されます。
 建物の地下外壁、免震ピット、独立擁壁等への適用といった建築分野だけでなく、立抗や開削トンネルなどの土木分野にも用途を拡大、積極的に貢献していきます。
 CUW工法は、すでに適用実績がありますが、今回の建築技術性能証明取得により、ますます適用の増加が見込まれ、まもなく4物件が実現場へ適用されることになっています。

【付録:技術用語の説明】

CUW(Composite Underground Wall)工法:安藤建設、佐藤工業、住友建設、西松建設、ハザマ、フジタ、三井建設が共同開発した新発想の地下外壁構築工法。CUW壁体の設計法には「重ね壁法」と「合成壁法」の2種類を準備している。この2種類の工法の開発により、建物の構造や敷地の立地条件及び地盤条件はもとより、山留め壁応力材であるH形鋼等の大きさ、施工ピッチ、工事費等を考慮して、「重ね壁法」か「合成壁法」かいずれかを合理的に選択することが可能です。

重ね壁工法:土水圧等の荷重状況により、山留め壁応力材と後打ち鉄筋コンクリート壁とが離間する場合は、接合部材(スタッドコネクタ等)を主に引張部材として使用し、H形鋼等と後打ち鉄筋コンクリート壁の各々が独立して曲げ部材として抵抗する場合の工法。スタッド本数の少量化により施工の合理化を目指す場合や、山留め壁が完全止水でない場合に主に用いる。なお本工法は、現在特許出願中であり、技術的な詳細は日本建築学会技術報告集(2002年12月)に掲載された。

合成壁工法:土水圧等の荷重状況により、山留め壁応力材と後打ち鉄筋コンクリート壁とが離間しない場合は、接合部材(スタッドコネクタ等)を主にせん断部材として使用し、H形鋼等と後打ち鉄筋コンクリート壁の両者が一体となって曲げ部材として抵抗する場合の工法。主に山留め壁の止水性が期待でき、壁厚の薄肉化を図る場合に用い、H形鋼と鉄筋コンクリート構造等の地下外壁とを構造的に一体化させる工法である。

CUW工法の概要
この件に関するお問い合わせ
株式会社 フジタ
広報部
Tel.03-3402-1911
Fax.03-3796-2346
e-mail.info@fujita.co.jp

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現時点で変更になっている場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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