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FUJITA DaiwaHouse Group

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異なる雷管の使い分けにより環境負荷低減を実現 熊本県荒瀬ダム右岸澪筋部の発破解体で実証

株式会社フジタ

 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:奥村洋治)は、荒瀬ダム本体等撤去工事1において、右岸澪筋部2の発破解体を終了しました。国内初となるダム堤体の解体にあたり、異なる3種の雷管を組み合わせた発破工法を用いることで、環境負荷低減の結果を得ることができました。今回の結果を残りの発破解体にも反映させていく予定です。

【発破解体の経緯】
 本工事は河川内工事であり、施工時期は渇水期となる11月より2月までと非常に制限された工程となります。このため、工期短縮および経済性の観点より、発破による解体工法が計画されました。
 今回発破解体を行った右岸澪筋部(図1参照)の周辺には、JR肥薩線のレンガ積みトンネルや民家があります。このような環境下でのコンクリート解体工事は低振動・低騒音の制御発破工法とする必要があります。
 発破に伴う振動・騒音に対しては、JRトンネル坑口、民家軒先で振動レベルおよび騒音を測定し、管理基準値以下の発破となるよう解体を進めました。また、発破施工に際しては、DS電気雷管・MS電気雷管・新型電子雷管(eDev3)の3種の雷管を採用し、振動・騒音を制御しながら約3ヶ月で9,500m3の右岸澪筋部の発破解体を行いました。

【環境負荷低減効果】
 ダム堤体の発破解体に当っては、まず発破掘削で通常使用されるDS電気雷管(秒時間隔250ms250ミリ秒:1000分の250秒))による試験発破を行いましたが、段あたりの秒時差が大きいため、発破により発生するガスが次の発破までに施工継ぎ目等から逃げてしまい、亀裂は入るものの堤体コンクリートの完全な分離は出来ないという課題を見出しました。
 この課題を解決するため、ガスが逃げる前に次の発破が起爆するように、DS雷管の1/10の秒時間隔となるMS電気雷管(秒時間隔25ms)を採用したところ、完全に解体できることを確認しました。
 解体が進むにつれダム本体の自重が軽くなり、ダム基礎岩盤の拘束力は低減され振動が伝わりやすくなります。これにより、民家側における振動レベルが上昇し、管理基準値の超過が危惧されたため、新たな発破振動対策を導入しました。
 発破による振動を低減するには、段当たりの爆薬の総重量を低減することが最も効率的であり、114の発破が可能となる最新の電子雷管(eDevⅡ)をコンクリート解体に初めて適用しました。この電子雷管(eDevⅡ)は、秒時差を自由に設定できるので、振動が収束する最小の秒時差を選択することにより、11段でも全体の発破時間の短縮が図れ、周囲の環境負荷を低減することが可能となります。当社は、これまでトンネル現場において15200msの秒時差による11段発破を実施し、秒時差が15msでも振動は収束することを確認しています。今回の発破では、電気雷管使用時と比較し、15msの秒時差による11段発破の採用により、振動レベルを75dBから59dBに低減することができました。

【今後】
 今回の発破解体終了後、解体部分に球磨川を転流し、6カ年計画の3年目の工事が終了しました。今後は、11月以降に行う左岸部門柱の解体工事に今回得られた結果を活かし、継続的に環境負荷低減を推進し、平成29年度の完了を目指します。

1 荒瀬ダム本体等撤去工事
荒瀬ダムは、球磨川の河口から19.9㎞に位置し、球磨川地区総合開発計画の一環として昭和303月に竣工した発電専用の可動堰付き重力式コンクリートダムです。平成22331日水利使用許可期間満了に伴って発電を停止し、河川内工作物である荒瀬ダム・取水施設および放水路の撤去を実施しています。
2 澪筋部
ダムを建設する以前に川が主として流れていた部分。
3 eDev
Orica Explosives Technology Pty Ltdの登録商標。
4 11
1孔ずつ順番に発破すること。電気雷管では通常最大20段までに対して、eDevⅡの採用により最大500段まで起爆可能となる。

-1 発破解体対象


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