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FUJITA DaiwaHouse Group

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中流動膨張コンクリートの採用により坑門工・覆工の品質向上 -鹿児島県発注の道路トンネル工事で初の試み-

 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:上田卓司)は、高品質化と高耐久化を実現させるため、トンネル工事の坑門工・覆工に中流動膨張コンクリートを適用し、効果を確認しました。これは、鹿児島県が発注した「丸木崎トンネル」において鹿児島県南薩地域振興局と共同で実施したもので、鹿児島県の道路トンネル工事では初めてのことです。
 これまでフジタは、覆工コンクリートの高品質化と高耐久化の顧客ニーズに対応すべく、充填性が良好で初期欠陥を低減できるコンクリート材料ならびに施工技術の開発を行ってきました。本試験施工により、覆工及び坑門工コンクリートの更なる高品質化・高耐久化を実現できることを検証しました。
 丸木崎トンネルは、海からの風が吹き上げる立地という厳しい気象条件下に位置する点、終点側の坑口の直上に国道が設置されている点を考慮し、覆工及び坑門工コンクリートの耐久性向上のため、構造物への適用実績により積み上げてきた独自の配合設計ノウハウや神ノ郷トンネル(国土交通省中部地方整備局発注)での実績に基づき、坑門工に中流動膨張コンクリートを、鉄筋区間の覆工に中流動コンクリートを採用しました(写真1、2)。中流動コンクリートは、覆工(鉄筋区間)の天端部や鉄筋が密に配置されている坑門工において高い充填性と密実性を確保でき、更に坑門工に採用した中流動膨張コンクリートは膨張材の効果により大幅にひび割れを低減でき、コンクリートの品質・耐久性が大きく向上することが分かりました。
 今回、コンクリートの品質・耐久性向上の指標として、コンクリートの表層部分の透気係数※1を調べ、中性化速度係数※2との関係に着目しました。中流動コンクリートで施工された部位は普通コンクリートと比べて透気係数が小さく、特に中流動膨張コンクリートでは中性化速度係数が約2割低下し耐久性が大幅に向上することが分かりました。
 今後は、坑門工や覆工コンクリートに中流動(膨張)コンクリートを積極的に採用し、これまで以上に品質・耐久性の高いコンクリートを構築していきます。
 
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写真1 中流動膨張コンクリート(終点側坑門工)

 

写真2 中流動コンクリート(覆工)


【丸木崎トンネル工事概要】
工事名称 道路整備(交付金)工事(丸木崎トンネル)
工事場所 鹿児島県南さつま市坊津町泊
発 注 者 鹿児島県南薩地域振興局建設部
施 工 者 フジタ・吉留建設・村上建設特定建設工事共同企業体
工  期 2011年12月21日~2013年6月12日
工事概要 工事延長L=307.0m(トンネル延長L=307.0m、内空断面積A=47.3㎡)


※1
:コンクリート表層部分の空気の通りやすさを示す指標であり、この値が小さいほど空気がとおりにくく劣化因子の浸入が少ないため、耐久性が高いことを示す。

※2:中性化は、大気中の二酸化炭素(CO2)がコンクリート表面から内部に侵入し、炭酸化反応を生じることにより、本来アルカリ性であるコンクリート中の細孔溶液のpHが低下する現象である。中性化速度係数はコンクリート表面より中性化の進行する速度であり、mm/√t(tは時間)の単位で表す。



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