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FUJITA DaiwaHouse Group

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トンネル工事での「真円度連続計測」の技術を確立 ~シールド工事の高品質化を実現~

 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:上田卓司)は、トンネルなどにおけるシールド工事の高品質化技術を確立しました。開発したのはセグメント(構造部材)の組み立てに必要な正確な計測を、トンネル掘進中に連続的に行うことができる装置で、真円度を的確に測定することなどで歪みのない組み立てができます。日本下水道事業団発注の雨水放流渠工事で有効性を確認し、「フジタ高品質シールド」として普及を進めて行きます。
 シールド工事において、複数のセグメントを円筒状に組立て継ぎ足していくにあたり、セグメントは必ずしも、シールド内面と同心円状に組立てられるものではなく、偏心したり、楕円状になったりすることがあります。とくに急曲線を掘進する場合、テールクリアランス※1を均等に確保することが困難となります。また、組立てられたセグメントの真円度が低くゆがみが大きいと、セグメント継手のずれ(上手くはまらない)が発生し、掘進中にセグメント単体に偏った重みがかかり損傷(割れ欠け)の原因となります。このため、テールクリアランスとセグメント真円精度の確保に留意することが一次覆工を良い状態に仕上げるためには重要となります。しかし、これらの計測作業はセグメント組立付近で行うことから、シールド機に内蔵された機器類が邪魔となり連続的な計測の自動化が遅れていました。
 今回、砂町シールド作業所※2における工事ではテールクリアランスとセグメント真円度の計測を自動化し掘進中に連続計測できる装置を業界で初めて開発し、導入しました。これにより計測結果を即時解析し、シールド機の姿勢制御やセグメントの組立パターンの調整にフィードバックすることで、テールクリアランス不均等によるセグメントとの競りを抑制し、セグメントの異常な変位を早期に是正することが可能となり、施工性能が向上し、より高品質な一次覆工の構築を実現することができました。
 また、ICタグによるセグメント品質管理システムを導入し、竣工後の品質管理に役立てることが可能となりました。
 今後、高品質シールド技術を小口径断面にも適用すべく技術開発を進めています。

■導入技術概要説明
① テールクリアランス計測器(画像解析式)

 テールクリアランスの計測は、作業員がコンベックスを用いて行うことが多く、この計測は、シールド機の掘進に応じてセグメント1リングごとにシールドジャッキ付近に作業員が近づいて行うことから、大断面化の場合には高所作業を余儀なくされ、計測作業時の安全性が危惧されていました。この問題に対して、作業員によることなくテールクリアランスの計測を自動化した装置を開発しました。本装置は画像処理方式を採用し、切羽側からテールクリアランス部にレーザースリット光を照射し、これを画像処理解析することでリアルタイムにテールクリアランスの連続自動計測を可能とするものです。

② セグメント真円度計測器(非接触式)
 従来セグメント真円度の測定は、シールド機内蔵のスクリューコンベアや泥水配管等の機器が邪魔になりセグメント組立付近での計測が困難なため、シールド機から数リング離れた障害物がない位置のセグメントを、レーザー測量機や測量用スタッフで計測していました。このため、組立直後のセグメントの真円度は計測できませんでした。そこで、今回シールド機の形状保持装置を利用して、組立後3リング分のセグメントの内空寸法を自動計測できる真円計測装置を開発しました。本装置は、非接触式レーザー距離計が3台設置された計測ガイドをリング状の形状保持装置の上下左右5箇所に取付け、3リング分を同時計測することでセグメントの内空断面形状を求めます。これにより、掘進にともない変位するセグメント真円度の推移を解析し、即時シールド掘進組立管理に反映し是正を可能とするものです。

③ ICタグによるセグメント品質管理システム
 セグメントの品質を管理するために、セグメントにICタグを埋め込みます。ICタグに施工情報、セグメント情報などを書き込むことで、工事後の状態の確認ができ、竣工後の管理に役立てることができます。

※1テールクリアランス
  シールドのセグメント組立部のスキンプレート内面とセグメント外面との隙間
※2【砂町シールド工事概要】

 

工事名称

東京都砂町再生センター雨水放流渠工事

 

工事場所

東京都江東区新砂3-9-1砂町水再生センター内

 

発 注 者

日本下水道事業団

 

施 工 者

フジタ・佐藤・株木特定建設共同企業体

 

工  期

平成23年2月3日~平成25年3月15日

 

工事概要

泥水シールド工法、仕上り内径7,100mm、延長1,539m


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