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FUJITA DaiwaHouse Group

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振動ふるいの超低周波音対策にANCを適用-泥水式シールド工事の振動ふるいで低減効果を確認-

 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:上田卓司)は、泥水式シールド工事の泥水処理設備の振動ふるいから発生する純音性の強い超低周波音※1の制御に、超低周波音発生装置を制御用二次音源に用いたアクティブ・ノイズ・コントロール(以下、ANCと表記)を適用し、卓越する超低周波音に対して約10dBの低減効果を確認しました。
 泥水式シールド工事では、発進基地に掘削泥水中の礫・土砂を分離する振動ふるいが設置されています。振動ふるいが稼動すると、ふるいの振動数に対応する純音性の超低周波音が発生します。超低周波音は人間の耳には聞こえませんが、周辺の家屋へ一定以上の大きさで伝搬すると、窓ガラスや建具、什器などの振動や二次的な騒音発生を引き起こしたり(物的影響:図1-①)、居住者に頭痛や耳鳴りなどの健康被害を誘発したりする(生理的影響)ことがあります。また、振動ふるいの超低周波音対策は、騒音対策用の防音ハウスでは不十分であり、特殊な防音ハウスを使用するか、振動ふるいを覆うコンクリート建屋、大型吸音装置などの大規模な対策が必要となっています。

 今回、振動ふるいからの超低周波音を打ち消す目的で二次音源に超低周波信号を高忠実かつ大出力で再生可能な回転式サブウーファー(写真1,図2)を用いた超低周波音発生装置によるANCシステムを開発し、泥水式シールド工法の現場において、フィードバック制御ANCの実証試験を行ないました(写真2,3)。

 ANCを適用しない場合、振動ふるいの前方15m地点と30m地点において、16Hz帯域で環境省の「低周波音による物的苦情に関する参照値」※2を上回る超低周波音が観測されていましたが、ANCによって10dB以上の低減効果が得られ、環境省の参照値を下回るレベルまで低減できることが確認できました(図1-②,3)。

 今後は、シールド工事の騒音対策用防音ハウスとANCを組み合わせた場合の数値シミュレーションと実証試験を実施し、低コストで効果の高い泥水処理設備の超低周波音対策工の実用化を目指し、開発を進めていく予定です。また、他の建設工事や工場稼動に伴う超低周波音および低周波騒音の対策にANCを積極的に提案・適用し、近隣の音環境の保全により配慮いたします。


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※1

超低周波音

 

空気中を伝搬する音波のうち人間の低音側の可聴周波数20Hz以下の音波

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※2

低周波音による物的苦情に関する参照値

 

工場、事業場、店舗、近隣の住居などに設置された施設等の固定発生源に対して、建具類のがたつきについて苦情申し立てがあった場合に、超低周波音を含む低周波音によるものかどうかを判断する目安として環境省(「低周波問題対応の手引書」平成16年6月、環境省環境管理局大気生活環境室)が示している値。

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