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FUJITA DaiwaHouse Group

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災害廃棄物を有効活用する擁壁構築工法を確立 「エコボックス」「ブランチブロック」のモデル施工実施

株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区 社長:上田卓司)、ランデス株式会社(本社:岡山県真庭市 社長:大月隆行)、株式会社高環境エンジニアリング(本社:東京都渋谷区 社長:近藤敏仁)の3社は、土木擁壁の工法として災害廃棄物から生じる再生資材を中詰材として利用する試験・モデル施工を実施し、再生資材仕様の設計手法および施工を実証しました。対象となったのは宮城県亘理郡山元町において行った「エコボックス※1」と「ブランチブロック※2」の2工法で、再生資材の有効活用の道を開きました。

 東日本大震災からの復旧・復興工事が本格化する中で、生コンクリート等の建設資材の不足が問題となっています。なかでも崖や盛土の側面が崩れ落ちるのを防ぐために築く擁壁は、現場で生コンクリートを使用して構築するものが多く、災害廃棄物を有効活用した低コストな構築方法が求められていました。

 「エコボックス」では生コンクリートは、基礎などの一部のみの使用で構築でき、「ブランチブロック」は生コンクリートを使用せず施工できます。基本的な構造としては災害廃棄物から生じる再生資材(コンクリートくず、瓦・レンガくず、津波堆積土砂※3)を中詰材として有効活用することで築造できる擁壁です。しかし、再生資材は、種類により単位体積重量が異なるため、これらの擁壁の従来の設計指針が適用できず、現地の災害廃棄物を使用した実績がなかったので、震災復旧・復興現場に活用されにくい状況でした。

 このような背景から、フジタは、2工法の協会関係者であるランデス株式会社(全国ボックスウォール協会※4事務局)、高環境エンジニアリング株式会社(ブランチブロック工法協会※5事務局)、東日本コンクリート株式会社、関場建設株式会社、極東興和株式会社と協力し、東日本大震災で発生した災害廃棄物を使用して、現地でのモデル施工を実施、(写真1、写真2)それぞれの再生資材を使用した中詰材の単位体積重量など擁壁設計に必要なデータを取得して、設計指針として取りまとめました。

 モデル施工の結果、「エコボックス」は、コンクリートくず、陶磁器くず、津波堆積土砂のいずれも中詰材として使用でき、「ブランチブロック」は、前面を石材で施工すれば、中詰材はコンクリートくずを使用できることを確認しました。また、これらの再生資材の使用により低コストで築造できることを実証しました。

 今後は、震災復旧・復興工事の促進、災害廃棄物の有効活用、およびこれら擁壁工法の大きな特徴である自然環境・生態系の保全が進むよう、自治体やコンサルタント会社へ積極的にお知らせしていきます。

【実施概要】

名  称

瓦礫(再生資材)を用いたエコボックス・ブランチブロックの試験・モデル施工

実 施 日

2012年11月6~7日

施工場所

宮城県亘理郡山元町 再生資材仮置場(新浜仮置場)

協力会社

東日本コンクリート株式会社、関場建設株式会社、極東興和株式会社

施工概要

締固め単位体積重量試験

エコボックスモデル施工・・・擁壁幅4.5m×高さ3m、3列3段(9個)
エコボックス1400型(重量1345kg、中詰量1.233m3/個)
中詰材(コンクリートくず、陶磁器くず、津波堆積土砂)

ブランチブロックモデル施工・・・擁壁幅4.5m×高さ3m
ブランチブロック1.5型(重量300kg)×9個
中詰材(コンクリートくず)

再生資材の入手先:災害廃棄物処理業務(亘理名取ブロック(山元処理区))からの発生材


 
 
20121130_buranch_01.jpg

20121130_buranch_02.jpg
 
 

※1

エコボックス
(NETIS登録No:TH-990073-V、ARIC登録No.334)...別紙1:カタログ参照

 

箱型の中空型コンクリート二次製品(エコボックス)を積み上げ、内部に土砂や砕石等を充填し、一体化した重力式・もたれ式擁壁。積み上げが容易で工期短縮でき、中低木の植栽など緑化ブロック等として利用できるため、生態系に配慮した施工が可能。

   

※2

ブランチブロック
(NETIS登録No:CG-050005-V、ARIC登録No.1014)...別紙2:カタログ参照

 

 

枝状のコンクリート二次製品(ブランチブロック)をハニカム状に組合せ、その隙間に石を詰めて一体化した石積みもたれ式擁壁。曲線施工・勾配などのさまざまな現場の形状に対応でき、基礎・胴込めコンクリート等の生コンクリートが不要で、短期間での施工が可能で、経済性に優れている。また、石の隙間に植物が育ち、多様な生物が生息できる自然環境・生態系に配慮した施工が可能。

   

※3

津波堆積土砂:津波堆積物を20mm以下に篩い分けした土砂

   

※4

全国ボックスウォール協会

 

エコボックスの全国的な供給体制を確立するために、全国組織として1997年10月に設立された協会。(会員数12社)

   

※5

ブランチブロック工法協会

 

ブランチブロック工法の普及のため2011年11月に設立された協会(会員数15社)。



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